11時に起きた。

134と一緒に渋谷に行った。今日は144さんと146さん夫婦に誘われて、東急プラザでやっている「リアルイカゲーム」に参加した。イカゲームに準拠した遊びを実際にやるエンタメ公演。

公演開始の時刻までまだ時間があったので、我々はペッパー君が50体いるカフェで食事をした。

テーブルに一体、接客用のペッパー君が来てくれた。ペッパーは別に、食事のオーダーや給仕などはやってくれなかった。

その代わり、食事中におしゃべりの相手になったり、歌やダンスを披露してくれた。146さんはペッパー君に対しずっと「目が合って怖い」と言っていた。
食事を済ませ、イカゲームの公演会場に行った。我々はそれぞれ番号が振られたリストバンドを着けさせられた。144さんは144番、146さんは146番、134は134番、僕は170番のリストバンドを着けた。
会場には我々を含め、13名の参加者が集まっていた。イカゲームは結局シーズン1の途中までしか見ていない。無事生き残れるだろうか……。序盤で脱落したら嫌だな。やるからには本気で行くぞ。たとえ身内を犠牲にしようとも。

生き残ったどころか、優勝した。公演は、参加者全員で5つのゲームをやってポイントを争ったのち、そのポイント総計が上位の6名が6つめの最終ゲームに参加することを許されるというルールだった。その最終ゲームで、一人の優勝者を決める。
僕は最初の5ゲームはさほどぱっとしない戦績だったのだけれど、なんだかんだ総計では第2位になって(1位は144さんだった)、最終ゲームへの参加権を得た。その最終ゲームはいわゆる反射神経を競う内容(刹那の見切り的な)だったのだが、僕はそれが強かった。3ポイント先取のところを他の誰にもポイントを与えることなく3連続でポイント獲得し、スピーディーに優勝した。めちゃめちゃガッツポーズをした。
司会進行のスタッフに「優勝者として、皆さんに一言お願いします」と言われた。僕は「僕の勝ちです」と言った。

それで優勝賞品としてこの変態っぽい仮面をもらった。ドラマでイカゲームを観戦しに来たVIP達が着けていたやつだ。
144さんと146さんとお別れした。

帰る前に134と少し歩いて、本屋に行った。市川沙央『ハンチバック』を買った。
帰宅すると、134が鼻血を出してしまった。彼は花粉による鼻炎が原因か、最近よく鼻血を出す。可哀想。僕は彼の手を伝い落ちていく血液をティッシュで拭き取った。134は鼻のKisselbach部位を親指と人差し指で固くつまみながら、テレビを眺めて出血が止まるのを待っていた。
『ハンチバック』読み終わった。先天性ミオパチーという難病で湾曲した背骨を持つ女性の語り。紙の本を読むたびごとに、右の肺が潰されて命がすり減っていく。すごかった。内容が強いから、そちらだけでも(自分の普段の考えかたの根底にある白々しさを見抜かれたような罪悪感など)突き刺さってくるものがたくさんあったのだけれど、内容だけでなく文体や構成にもすごく感動した。終わりかたとか。僕が小説を読むことについて感じる喜びは、主にそっちにあった。
帰ったら作業をしようと思っていたのだけれど、もう腰が痛くて動けなかった。(ハンチバックを読んだあとに「腰が痛くて動けなかった」と書くのも情けない)
このまま起きててもしょうがないなと思って、薬を飲んで寝た。今日はリアルイカゲーム優勝しました。イカゲームって優勝とかあるのか? ドラマ最後まで見てないからわかんないよ。