フォール・オブ・フォール

2024 - 09 - 24

昨日と大して変わらず、動けなかった。起きたら回復してると思ったのに。我に帰るには、痛みが伴う。

ウーンウーンと唸っていても仕方がない。

でもウーンウーンと唸った。

親友から急に、電話がかかってきた。出ると、「やばい! 涼しい!」と彼は言った。涼しすぎて電話をかけてきたようだった。確かに今日は、連日の猛暑など無かったかのように気温が低かった。3連休のあいだ室内に閉じ篭っていた親友は、先ほどエアコンを消してみたらつけていた時よりも部屋が涼しくなって驚いたらしい。彼は「俺、秋好きだわ!」と言った。通話を終了した。僕も秋は好きだと思った。

秋は、四季の中でも最弱の存在だ。年々その版図を広げる夏に追いやられ、冬は冬でその座を譲る気がないので、板挟みになった秋は縮小の一途を辿っている。毎年「もしかして今が、秋?」とハッとする日が、一日くらいしかない。今年は今日がそれだったのだろうか。あいにく僕もベッドで寝込んでいたので、あまり秋の過ごしやすさというのを体感できなかった。

みなさんは、好きな季節はありますか? 僕は春と秋と冬、つまり夏以外が好きですね。夏はずっと体調が悪くなるのでだめ。エアコンは寒いし。セミはうるさい。

体調が悪すぎて、大学は休み、ミーティングもスキップさせてもらった。明日会う予定だった人にも、予定をキャンセルさせてもらった。ボロボロだ。まああまり落ち込まずに行こう。明後日からTGSというのが信じられない。絶望……すらしていない。あまり意識が働いていない。タスクを順序立てて把握することも、今は困難だ。頭が働かないのだ。なんらかの神経伝達物質が足りていない。イベントで、人とうまくコミュニケーションできるか自信がない。幕張メッセへ通うエネルギーも足りるかどうか。ううううああああ

ドン・シーゲル監督の『アルカトラズからの脱出』を観た。クリント・イーストウッドが牢屋の壁を掘って脱出する映画。実際に起きたアルカトラズ脱獄事件を元にしている。先日見学したアルカトラズ刑務所の様子が見られて嬉しかった。映画自体はひじょうに素朴というか、地味なものだった。『ショーシャンクの空に』はこれに多分に味付けがされたんだな。建物から脱出した主人公一味が、屋外のフェンスを乗り越える時に有刺鉄線をものともせず乗り越えてて、やっぱり有刺鉄線って意味なくない? と思った。手から血は流れていたけど、それだけだ。

コーヒーを飲んで天井を見ていたら、すこし明日を迎える勇気が出てきた。身一つで頑張ります。いざ、幕張メッセ。今週は、自動操縦モードみたいな感じで切り抜けるかも。肩の力を抜いて、ものごとが過ぎ去っていく様を見つめるだけ。