宇宙遊泳

2024 - 10 - 04

学校に行けた! 嬉しい!

授業楽しい! 今日はJavaScriptで、宇宙ステーションの現在位置を常に地図上に示すソフトウェアを作った。

学校に行くメリットは、授業が面白いのもそうだが、制作の空気に触れられるという点も大きい。いつも同じ卓の友人たちは、授業中ずっと絵を描いたりゲームエンジンを触ったりと、自分の制作に集中している(たまにソシャゲもやっている)。僕は隙間を縫うように作業をすることが苦手で、学校では先生の話を黙って聞くかあるいはそのエネルギーもなくて寝るかみたいな状態になることが多い。でも、周りが黙々と各々の創作世界に没頭しているさまに背中を押されて、俺も作業するかと腕をまくれる日がたまにある。これぞ環境の力。美大は先生も生徒も、常に何かしら作っているのだ。作ることがあたりまえの世界だ。

授業後、クレープを食べたくなった。理由、なし。文脈、なし。クレープを食べたかった。僕は、最寄りのホームセンターに内蔵のマリオンクレープへと出向いた。

テリヤキチキンマヨネーズ味。美味し! 足りね! クレープは1つだけだと、すぐになくなってしまう。むしろ空腹に拍車がかかってしまった。次からは、2個食べます。

今日の僕には、市民プールで泳ぐための水着を買うというタスクが残されていた。水着なんてスーパーにでも売ってるんじゃないかと思い、僕は駅近のイオンに入った。「ファッションとキッズのフロア」を一通り見て回ったが、水着は見つからなかった。「住まいと暮らしのフロア」にもなかった。いまいち、スポーティーな雰囲気のエリアが見つからなかった。雨傘の売り場を見つけ「同じ水属性だから、近くに置いてあるかも」と推理したら、一緒にいた友達に、傘は水を退けるものだから水着とは最も遠縁の存在だ、と反論された。実際、雨傘の近くにも水着は置いてなかった。

僕はイオンを諦めた。真面目に探すと、水着とは案外どこにでも置いてあるものではないことを思い知った。調べると、本格的なスポーツ用品店が線路の向こう側にあるようだった。でもそこまで足を運ぶのは気乗りがしなかった。どうしようかなあ。

それより、調布に「驚安の殿堂ドン・キホーテ」が新たにオープンしたという情報を得た。僕は現場へ急いだ。本当だった。元々西友があった建物の地上階がまるごと削られ、ピカピカの「ド」の字が3フロアにわたって占領していた。僕は昔からドン・キホーテが好きなので、うれしかった。帰宅部だった高校時代、仲良し6人組でよく放課後に近くのドン・キホーテに行っていた。4階のマッサージチェアに座って時間を潰したり、1階でモロッコヨーグルを買って食べたりしていた。ドン・キホーテには、なんでもあるのだ。

ギャ!

開店キャンペーンで、50%引きとか80%引きの商品がたくさんあった。「狂安(きょうやす)」と書かれたポップのついたカゴに61%引きの肌着が山のように置かれていたので、一つ買ってみた。

これを見ながら、靴下は、ピクセルアートのメディウムになり得るなーと思ったりした。編み物というものは、確かにグリッドで構成されている。コースターとかもいいな。

僕は水着を買うという用事を思い出した。紳士用肌着エリアや、スポーツ用品エリアを物色した。でも、水着らしき商品は見つからなかった。僕はオープニングスタッフであろう人に尋ねた。「競泳用の水着はありますか?」彼女はトランシーバーを手にとり、上位存在と通信した。しばらくして彼女はトランシーバーを下ろし、僕の方を見て、「ごめんなさい、競泳用の水着はないみたいです」と言った。僕は「わかりました。ありがとうございます」と言った。僕は店を出た。

ドン・キホーテには、なんでもあるわけではなかった。もうこれは、帰宅した方が良いか。

帰ってベッドに身を埋めた。なかなかうまくいかないのだった。

水着はどこにでもあるわけではなかった。明日、腹を決めて、郊外の大きなスポーツ用具店に行こう。そして水泳セットを買って、その足で市民プールに行って、泳ぐのだ。僕は痺れを切らしていた。

有酸素運動をさせてください。早く!