術者の周囲に呪力で「無限」を具現化させる事であらゆる干渉を防ぎ時空間を支配する

2025 - 03 - 04

16時半ごろに起きた。目覚めから寒すぎて調子が出ず、各関節が探り合うようにぎこちなく騒いでいた。なめらかに過ごせるとは思えなかった。ソファに寝そべって「今日は動けない日だ」と言った。今日は結局、一日中作業をしなかった。

でも今思えば、「今日は動けない日」なんてことはなかったような気がしてきた。手足の冷えは落ち着いていた。いつもの生活(まだ始まったばかりだが)への手がかりは、立ち上がれば届く範囲にあった。「今日は動けない日だ」なんて言わなければよかった。ソファに身体を預けなければよかった。いや違う、いつだって立ち上がればよかった。毎分毎秒チャンスはあった。でもまあ過ぎたことなので。日記を一日の終わりに書くようにしてよかった。毎分毎秒自分を叱る文なんて打ちたくないですね。

思い立って呪術回線(変換できないのか)のアニメを見ることにした。原作を読んだこともなくて気になっていた。鬼滅の刃と同時期に流行っていたせいか、勝手に似たようなもんだと思ってしまっていた。あの頃ジャンプが息を吹き返して何度目かの黄金期に入っていたけれど、鬼滅の刃が好きじゃなくて、呪術廻戦(辞書登録した)のことははなから避けてしまった。でもパートナーから聞くに「印象としては、鬼滅の刃よりも同時期に流行ったチェンソーマンの方に近いよ。いわゆるジャンプ+的なものの走りというか」そう、なんかそうらしい。僕たちの言う「ジャンプ+的なもの」のという認識が正鵠を射てるのかわからないが(呪術もチェンソーマンも本誌発なので)、呪術はどちらかというとチェンソーマン側らしかった。つまり、急にメインキャラクターが死んだり、腕とか脚は全然ちぎれたり、能力のためにえぐい代償支払ってたり、もはや友情努力勝利とかじゃなかったり、報われなかったり、そんな感じなのかな。チェンソーマンは好きだったので、呪術廻戦も気になってきた。

インターネット見てたら否応にも作品情報の断片にはかすってしまうので、何となくこういう作品なのね~というのはわかってる。察するに、呪術廻戦は異能バトルの中でもどうやら各キャラの能力がごちゃごちゃと込み入っていて、雰囲気HUNTER×HUNTERっぽいらしい。そこが気になっていた。

バトル漫画はそれほど見ない。しかし、僕はHUNTER×HUNTERの「四次元マンション」とか「天上不知唯我独損(念を債務処理するやつ)」とかクロロの「栞のテーマ(ヒソカ戦で用いたもの)」など、そういう複雑な自分ルールをおしつける感じの回りくどい特殊能力が好きで、そういうのにいわゆる中二病としての憧れをいまだに抱いている。その能力がモチーフやキャラクターの人格形成と響き合っていればなおよいが、とりあえずややこしければ好きだ。ジョジョだったらヘブンズドアー、スティッキィフィンガーズ、スーパーフライ(鉄塔の中に閉じ込めるやつ)、アンダーワールド(過去に墜落した飛行機の中に閉じ込めるやつ)、キッスとか良いです。こういう込み入った特殊能力に対するフェティシズムは、西尾維新作品やSCPへの興味につながっていった。めだかボックス見たことないけど気になっている。

これから見る僕が、呪術廻戦について知っていること言います。

・呪術高専という高専が舞台
・全員服が黒くて地味
・主人公は虎杖悠仁で、「いたどりゆうじ」と読むらしい
・虎杖は一巻の表紙で、手を開いている
・虎杖は両面宿儺(りょうめんすくな)を体内に取り込んでいる。両面宿儺はかなり強い
・五条悟という人気キャラクターがいる
・五条悟は最強らしい
・五条悟は布で両目を隠しているが、本気を出す時はあれを外す。美しい青い目をしている
・布ではなく、サングラスで目を隠すパターンもある
・五条悟は、身体の表面に「無限」があるらしい(かっこよすぎ)
・だから五条の体には触れることができない
・呪術廻戦における卍解的な必殺技は、「領域展開」と呼ばれる(名前素直だな)
・Fateの固有結界みたいなことだと思う
・五条悟の領域展開は「無量空処」無限ですごいことになる
・五条悟の技は赤と青(どちらかは「反転術式」と呼ばれている。おそらく能力をエントロピーを縮小する方向に使うみたいな高等テクがある)がある。それらのアウフヘーベンみたいな形で紫もある(なぜこんなに詳しいかと言うと、いつか五条悟のピクシブ百科事典を見たから)
・チェンソーマンのアキみたいな男がいる
・南国?が出る(領域展開の領域?)
・パンダがいる
・強いマッチョがいる
・服を縦半分しか着ていないマッチョがいる
・アニメーターの老人キャラがいて、描画することが攻撃に?なる
・その老人は、地下通路で戦闘する
・渋谷事変編があるから、おそらく渋谷が大変なことになる
・夏油傑(げとうすぐる)がラスボス
・夏油は「キッショ」と言って、頭をぱかっと開き脳みそを見せる
・Twitterでは、脳みそだけじゃなくいろんなものが出てくる
・(おそらく敵の)ショタが走っているシーンがあって、ニコニコで「かわいい」というコメントが流れた
・そのショタが走りながらおじさんの姿に変態したので、「もどして」というコメントでいっぱいになった
・するとそのおじさんが口から魔物をオエっと吐き出し、「もどすな」というコメントでいっぱいになった
・2期の最終話?かその一つ前?の戦闘シーンはすごい(その話だけ昔見てしまった)
・ビルとか電車を投げる
・顕現した両面宿儺がめちゃくちゃ強くて、彼の領域展開がナレーションで解説されたが意味わからなかった
・対戦相手も強かった。すべてに適応する?みたいな能力だった。でも両面宿儺の領域展開はその適応も概念として拒絶する?みたいな、そういうコンセプチュアルなバトルがおこなわれた
・その戦闘で都市空間が消し飛び、人々が大量に死んで、虎杖が絶望した(ここからどうするんだ)
・呪術廻戦は劇場版もある
・劇場版は過去編として、乙骨憂太(cv.緒方恵美)が主人公を務める
・「おとぼね」じゃなくて「おっこつ」と読む
・乙骨は愛した人がいて、その人をおそらく劇中で失い、それがたぶん彼の強さになっている
・五条悟や夏油の若かりし頃も描かれる
・二人はたぶん昔はマブダチだった
・主題歌のキタニタツヤ『青のすみか』は、歌詞が劇場版の内容にひじょうに示唆的らしい

見るぞ。

1期の12話まで見た。

面白かった。主人公すぐ腕吹き飛んでたし、死亡もしてた。五条悟の無限、冷やかしとかじゃなくて本当にめちゃくちゃかっこよかった。これは、好きだ……。「体の表面に無限がある」だなんて、あらまあ、最高じゃない……。お風呂場とかで思いついたのだろうか。

チェンソーマンよりはまだ正気な感じだった(比べることでもないか)。しかし主人公が体内に宿した両面宿儺というのが想像してたよりも最悪で、全然コントロールできてもいなくて興味深かった。人間 vs 異形の何かという構図で描かれるジャンプ漫画は、だいたい主人公はひょんなことからその双極をハイブリッドした特異な存在として目覚める。主人公は二種の狭間で強さと孤独、正しさに悩み、やがてコンフリクトを解消し、新たな形態に到達する。それが主人公の内面的成長にもなり、対立する世界にもたらす新しい結末にもつながる……。みたいな感じなのかな~。と勝手に思ってた(今気づいたが、自分はジャンプ作品の結末を一つも見たことないかもしれない)。しかし呪術廻戦は今のところ、そんなお行儀の良い話じゃないようだった。宿儺はどうしようもない悪玉で、どうしようもない災厄として、本当にどうしようもない状況にのみ頼る自爆スイッチのような存在になっている。虎杖は己の内側に秘めた怪物と「向き合う」という感じでもなさそうだった。虎杖も主人公らしく修行をしているけど、それ以上にOJTのペースが早く成長が間に合っていなくて、つねに太刀打ちできない特級の怪異たちにもみくちゃにされていて、嫌な思いをして打ちのめされるばかりで、成功体験がほぼない。この前のめりなテンポ感は、チェンソーマンでも感じたけど現代的だな……と思う。TikTokの情報密度。ルフィが「俺は弱い」と気づくのに500話かかったところを、虎杖はアニメ4話で気づいてた。チームメイトにあたる伏黒や釘崎とさほど交流を深める時間もなく離脱して単独行動になる感じも、HUNTER×HUNTERっぽかったな。

特殊能力についても、ごちゃごちゃしてそうでよかった。今後もっと複雑になりそうだ。七海健人の術式かっこよすぎる。「7:3に内分する位置に強制的に弱点を作り出す」って。良すぎる。くすぐられるものがある。お風呂で考えたのかな。

暖房で酸欠になってきたので、散歩することにした。寝ているあいだに雪が降ったらしいし。

僕が外に出たら降っていたのは雨だった。でも雪はいろいろなところにあった。

雪を捨てるな

川沿いでは前方から風が吹きつけたので、視界がこれ。

どっち

自分の術式考えたから、読んでもらっていいですか? 駄目でも読め。この日記は私の領域内だから。領域内ではすべての攻撃が必中。

トロヤマイバッテリーズフライドは、少年漫画『呪術廻戦』の登場人物である。現在は東京の美術大学に通う学生だが、かつて呪術高専東京校に在籍していた。当時の等級は4級(現在は呪力を喪失しており、呪術師の資格を持たない)。性格は落ち着きがなく、常にぽかーんとしている。会話は通じるものの、いまいち噛み合わない。物をよく散らかす。

術式「零啓

零啓(れいけい)は、「未知の呪術・物・場所」に対してのみ、最大限のパフォーマンスを発揮する術式。使ったことのない(使い方のわからない)呪具を、それを専門に扱う1級呪術師をも凌ぐ技術で用いて戦うことができる。しかし、一度使いかたを覚えてしまった呪具は、二度と呪力を出力できなくなり、トロヤはたちまち使えなくなる(呪具に宿った呪力が失われるわけではなく、トロヤの身体がそれの使い方を忘れてしまう)。いわば「初見のときだけ最強」であり、一度知ってしまったものに対しては無力になることが術式「零啓」の課す縛りである。

この特性と縛りは、呪術や呪霊に関する知識にも影響する。性質のわからない呪霊の攻撃は直感的にかわすことができるが、既知の攻撃はそのまま受けてしまう(本人曰く「よくわからなくなっちゃう」)。対呪術師戦においても、相手から繰り出される仕組みのわからない呪術による攻撃はすべて無効化することができる。この性質は必中必殺の領域展開とて例外ではなく、「あの五条悟をも倒すことができる存在だった。彼と知り合う前なら」とまで言われている。

しかし既知の術式に対してはまったくの無力となるため、術式戦闘では呪力の効果を高めるためにしばしば用いられる「術式の内容を説明する」という行為は、零啓の使用者にとっては致命傷となる。

未知の条件下では特級術師を凌ぐ戦闘力を発揮する。そのため、主に対上級呪霊の任務に駆り出された。しかし、そのピーキーな性能ゆえに、彼の動向は現場への輸送から日常生活にわたるまで、上層部により厳しく管理されている。呪術師としての彼の性能を維持するためには、なるべく多くのことを知らせない必要があった。既知の状況を避けるべく、管理スタッフは呪霊の等級、数、位置などをなるべく隠した状態で現場に彼を輸送する。当然ながら一度構造を理解した建物内では、トロヤは相当の方向音痴となってしまう(虎杖と知り合ったのも、自分の部屋を忘れた彼が虎杖の部屋に迷い込んだことがきっかけ)。また彼は防衛の必然性のために、一部の呪術概念についても情報制限を受けている(たとえば呪言師の存在を知ってしまうと、彼は呪言対策ができなくなってしまい、ただちに呪言師に対し無防備になってしまう。逆に、存在を知らないかぎりは呪言の効果を受けない)。このためか、等級の昇格もおこなわれなかった。

「知らなければ最強」という零啓術式を維持利用するため、上層部は「何があっても二つの事実だけはトロヤに知らせてはならない」という最大限の情報セキュリティ方針をとっている。その二つの事実とは「零啓術式そのものの存在」そして「」である。

零啓の”縛り”は零啓自体にも適用されるため、零啓は使用者によって自覚されると、その性質を消失してしまう。そのためトロヤは自らの術式を知らない。彼自身を含め、ほとんどの呪術師は零啓の存在を知らないか、ダミーの術式を教え込まれている。もし何者かがトロヤに零啓術式の使用を自覚させた瞬間、彼の戦闘能力は永久に失われてしまう。呪術界における最大のリスクは、零啓の仕組みが呪詛師や知性のある呪霊に知れ渡ることである。

そしてもう一つトロヤの戦闘力を維持するのに欠かせない「未知」が、死という概念である。彼が死(呪霊が「祓われる」こともこれにあたる)を理解してしまうと、どれだけ零啓が最大出力の攻撃を繰り出したところで相手を殺すことができなくなってしまうのだ。

ふつう人間は生きていれば、否が応にも「人はいずれ死ぬ」という真理を知らずにはおれないだろう。しかしトロヤは、それを本質的に理解していない。

トラックドライバーと行きずりの者の間に誕生したトロヤは、幼少期ドライバーの運転するトラックの荷台の中に閉じ込められ、無数の段ボール箱とともに密閉空間のなかで育った。好奇心旺盛な彼は段ボールの中身を開けて、中のもので遊ぶことが日々の楽しみだった。時として荷物を勝手に開いたことがばれ、親からは暴行を加えられることもあったが、彼の好奇心は尽きなかった。

ある時、ドライバーはまた別の者との間に新しく子をもうけた。その子は乳児のまま、トロヤと同じく荷台に放り込まれた。トロヤは生まれて間もない彼を自分の弟として認識した。段ボール箱の中からたくさんのものを出して、未知の光で瞳をいっぱいに満たしたかわいい弟に、世界の面白いことをたくさん教えようとした。

しかし弟は、栄養失調のため反応が悪くなっていった。そしてある日、段ボール箱を勝手に開けた罰としてドライバーがトロヤに暴行を加えたはずみに、一つの空の段ボールが壁に叩きつけた。それは、トロヤが弟を寝かしつけるベッドとして使っていた空き箱だった。ドライバーは、叩きつけられ微動だにしなくなった弟を取り上げ、荷台から出ていき、しばらくして戻ってきた。トロヤは「(弟は)どうなったの?」と尋ねた。ドライバーは泣き喚くトロヤの顔を殴りつけ「またしばらくしたら会いに戻ってくるさ」とはぐらしかした。トロヤはその時、死を否認する無意識の回路を作り上げて心を閉ざしたのだ。

彼は「生命が終わること」「終わったら二度と元に戻らないこと」それら意味を理解しないまま、青年になった。この「知ることの拒絶」が彼の術式の縛りの根底にあり、零啓の強さの理由である。その彼が呪術師になった理由は「弟とまた出会うため」だった。

領域展開「印可伝燈車軌

この技は、トロヤが自身の運命と向き合う最後の局面で発動した領域展開である。小説版で使用。

トラックドライバーがあの時持ち去った反応しない弟は、実はまだ生きていた。ドライバーは弟を捨てたが、それをとある下級の呪霊が拾っていたのだ。弟は、その呪霊のもとで養育されていたのだ。弟の秘めた呪力を餌とするためである。

トロヤはある任務で成長した弟と出会う。しかしそれは弟を拾い育てた呪霊が、新たな呪力の栄養源としてトロヤを捕らえるための釣り餌であった。トロヤは弟に誘われた先で、呪霊と出会う。トロヤは零啓を発動して一撃必殺に等しい攻撃を加えたが、呪霊はなぜかそれを凌いでしまう。というのもその呪霊は、あの日弟を拾った際にドライバーを殺害してその身体を乗っ取っていたからである。あの時戻ってきたドライバーは憑依した呪霊だったため、攻撃時にトロヤは厳密にはその呪霊と初対面ではなかったことになり、それが零啓の効力を不完全なものにしたのだ。

トロヤの攻撃をいなした呪霊は、彼の目の前で弟を残忍に殺害する。最後の呪力を吸い上げ、ついに特級に等しい知性と呪力を得る。そして今までのいきさつをトロヤに明かしながら、「弟の死」をまざまざと見せつける。トロヤはついに死の概念を認めてしまい、零啓は消失した。

戦局は絶望的かに思えたが、トロヤは「死」との対峙のすえ、精神的成長を遂げる。彼は今まで自分の人生を、死んだ(と心の奥ではわかっていた)弟に捧げるための未知の巡礼であったことを自覚した。そしてこれからは自分として人生を生き、たくさんのものを知り、それらを決して忘れることなく「思い出」として刻みながら生きていこうと決意する。彼は最初で最後の領域展開「印可伝燈車軌(いんかでんとうしゃき)」を発動する。

印可伝燈車軌は無限に広がる貨物倉庫のような空間である。この領域内では、トロヤは相手の呪術の未知のポテンシャル(=相手がまだ自覚していない、自身のさらなる力)を無理やり開花させ、反作用させる効果を持つ。相手の知らないことを「教えてあげる」ように攻撃するのである。

この領域展開によって、トロヤは一時的に全知の境地へと至る。しかし、同時に彼自身の術式『零啓』を理解してしまうという代償を伴っていた。彼はこのことも理解していた。領域展開により呪霊を祓ったあと、彼は一切の呪力の才能を失う。代わりに彼は、大切な弟や、呪術とともに戦った仲間達のたしかな記憶をたずさえて、いずれ終わりのある自分の人生を生きることにした。彼は呪術高専に退学願を提出した。このとき、彼は道を間違えることなく、自分一人で学長室へ向かうことができた。

その後、美大に入って犬のゲームとか作った。