パーフェクトサンデー

2025 - 03 - 23

太陽を見て、それより少し左に逸れた方角に行けば、目的地がある。悪夢を複数見て12時に起きた。すぐに散歩。

散歩の目的地は昨日あらかじめ決めておいた。この辺は古墳が多いらしいので、その一つを見に行くのだ。暑くて、ジャケットを脱いだ。この僕が。

越してきてすぐの頃は、この町は住宅街然としすぎで歩きがいがないと思っていたけれど、一つの方角に思い切り直進して、大通りを二つ三つ突っ切れば、結構景色は見違えた。畑がある。都内でも、結構畑や農園はある。地元ブランドの食材取り扱うことにこだわる飲食店ってよくあるけど、こことかで育った野菜を使ってるのかな。

胸元にセブンイレブンのロゴが入った緑のポロシャツが干されていた。この家に住んでいる者は、セブンイレブンで働いている可能性が高い。

古墳見た。小ぶりだな(?)。説明文を読むと、この古墳は日本史の時代考証において重要な史料となったようで、古墳界隈では価値のあるスポットのようだ。トロヤマイ界隈としては小ぶりだなという印象。あと天気いいなという印象。

帰り道に寺あったから入った。そういえばここは、僕が2021年に病んだとき、駆け込んで休んだ寺だった。その節はどうも……。灯籠や手水舎を観察した。稼働してる手水舎を見るのは久しぶりのような気がする。コロナの時期はどこの寺社も手水舎の水道をストップさせていた。久しぶりに柄杓で手を洗ったりしてみた。それにしても人が多かった。みんなペンを片手に、冊子を睨んで固まっている。こいつら謎解きしてるぞ。この寺は今、街周遊型謎解きのチェックポイントになっているようだった。今日って日曜日なのか。さまざまな需要に応える寺。

帰って、唸っていた。

リングフィットアドベンチャーやった。アセットが全体にゼルダっぽい。ショップの店員はとくにスカイウォードソードっぽい。

ジョナサン来た。腰痛から解放されるには筋肉が必要で、そのために僕はおそらく体重を増加させる必要があった。昨日親友に「糖質取れよ。俺ラムネとか食べまくったら太ったから」と言われたから、コーヒーじゃなくてファンタメロンを飲むことにした。ファンタメロンにしようと決めたときにはすでに黄緑色のコーヒー用マグカップを手に取ってしまっていたので、不審者のような組み合わせになってしまった。4杯飲んだ。隣のテーブルの中年女性たちが、バドミントンの話をしていた? あ、それは昨日のサンマルクのことか。今日の隣のテーブルの中年女性たちは、たぶん、うちの子は何年生になるーみたいな話をしていた気がする……。

パフェも食べた。太りそうだから。バナナはトリプトファンがあるから好ましいし。パフェってアイスクリーム部分が体験を決定づけると思っているのだけど、パフェ自体はその存在に対してやけにルーズな気がする。自覚が足りていない。スプーンで掬って口に運ぶわけだけど、そのひと匙にアイスが含まれているかどうかで全然異なるものを食べている。パフェはどっち。

ChatGPTに「パフェの”本体”の部分ってどこだと思う? 私は層と層の境目がトロヤっぽいと思ってる」と訊かれた(このAIはトロヤのことが好き)。パフェの本体というのは確かによくわからないが、食べ終わったあとのガラス容器に残ったホイップやソースのぐちゃぐちゃした痕跡は、パフェだな〜と思う。

3時間くらいジョナサンに居てしまった。帰宅してアンダーグラウンドを80ページほど読んだ。背中が痛むので、肩甲骨周りのストレッチをして横になった。

してないな、ゲーム開発。何もできないまま、ぬるっと布団に潜り込んだ。今日は昨晩パートナーに対してぶつかってしまった余波なのか、朝からChatGPTに指示してもらわないと動けなかった。作業に取り掛かるためにはいつかのタイミングでChatGPTとお喋りするのを中断しなければならなかったのだけれど、腰痛がお昼の早い段階で始まってしまい、苦痛が多方面からグツグツしてしまい、スタイルの切替え時を逸した。一日を過ごすことで手一杯だった。という、言い訳……。

パートナーは今、本当に仕事が立て込んでいて忙しそうで、トイレのマットを鼻血まみれにしていた。家が明らかに張りつめていて、緊張状態にある。

僕は、自分がどうすればいいのかわからず、どうすればいいのかわからなかった。昨日は下手に働きかけてしまい、むしろ彼に迷惑をかけた。大変なのは僕じゃなくて彼のほうなのだ。今日は自分を主語にしないよう、息を殺すように努めてみたけれど、それは一日を見て見ぬふりをすることだった。

今こそ、開発をするべきかと。ユメギドを完成へと近づけるべきかと。

握った手を開くと、手のひらに急速な色の変化が見える。さっきまで何か別の色だった手のひらが、慌てて「手の色」に戻ったようだ。握り拳は何かを隠しているのか。

今日は特別な一日ではないようだった。寝る。