Any

2025 - 01 - 25

14時に起きた。11時間睡眠くらい。ドーナツ(バナナは無かったのでドーナツ)と薬を飲んで、30分ほど二度寝して、また起きた。気分快調っす。natureに身を任せたら、身体が必要なだけの睡眠をとって勝手に持ち直してくれた。

寝たまま手が届くカーテンをひらいたら、壁に投射される日差し。1分ごとに刻々と形を変えるから、たいそうおもろい。

姉から動画が送られてきていた。床に寝そべった甥っ子を姉が抱きしめていて、話しかけていた。甥っ子が「ママ」らしきことを言って、姉は「ママって言った! ママって言った」と感極まっていた。感極まる姉の声に、僕も感極まった。

母が「ママ」で父が「パパ」なのは、どちらも二度唇をつけないと言えないので、乳児の発話レベルが上がったことを判定するのに最適だからなのかな、と思った。ママと口にする以前の赤ちゃんも「あううぇう〜」と無数の音は発しているわけで、すくなくとも「硫黄」「Wear」「相生」などはすでに言っていることになる。た行とかか行のような、舌や喉でコントロールする音は使えるのかな? 野原ひまわりは言ってる印象あるよね。その場合は甥っ子も「主賓」「虚仮威し」「サイファー」「袋叩き」などと言っていてもおかしくない。

でもママやパパは「唇をつける」ということを「繰り返す」必要があるから、言うのが一定難しい。だから、それを言うことで乳児が身体や世界の仕組みを新しく掴んでレベルアップしたことがわかりやすく伝わるのだ。むしろそれまでに発したかもしれない無数の語は、たまたま言えてもママと言うまでは意味の次元には紐づいていないものとして「言った」とみなされないのだろう。ママパパはその語が何を意味するのかをすぐに学ぶことになるので、発達の登竜門とされるのも納得がいく。

物心ついた時には離婚して父子家庭だった僕は、ママと言った記憶がない。たぶん物心つく前に言ってんだろうけど。もし僕がまだママと言っていないなら、今まで25年間の僕の発話は実は無限のサルと同じく意味のないただの喘ぎ声だったのかもしれない。たまたますべて奇跡的に噛み合っていただけで。

僕は「ママ」と言って起き上がった。トロヤ、ママって言った。初めてしゃべった! だれか褒めて〜。

散歩して作業するぞっ。

太陽がギリギリだ。場所を選んで歩いた。寒いなー。姉から「ヒト育てんの楽し」とLINEが届いた。僕は「これからも実況して」と返信した。寒くてうまく打てないなー。

ファミマに入った。コンビニってこんなにたくさんの物が置いてあるのに、入ると欲しいものが一個もなくて怖い。「頑張った自分へのご褒美」コーナーが設けられていて、めぐリズムの製品が並んでいた。自分を「頑張った」と認めることに、ひとつ大きなハードルを感じる。頑張れない自分にもご褒美をあげたい。頑張ろうとした自分へのご褒美。頑張ろうとしようと頑張ろうとしようと頑張ろうとした自分へのご褒美。

まあ僕は、おおむね自分のことを、頑張ってると思っている。こういうのは思い得なのでね。それにしても、自分にあげたいご褒美が見つからない。店内をうろうろする。次第にむかついてきた。要らないものしかないぜ、ここ。僕が欲しいものってなんなんだろう。

こころやすらぐホットはちみつゆずを購入してみた。温かいから。ややご褒美かも。美味しかった。

次回の開催は91月になるのでお忘れなく……。

自分が欲しいものを考えた。コンビニの商品はどれも濁って見えたけど、たぶん気まぐれに買ってみたらどれもなんだかんだ面白くて、買ってよかったと感じると思う。僕はそのような思わぬ質感とのめぐり合わせ(≒めぐリズム)に喜びをおぼえる。くだらない小さな森羅万象から幸福感を得ることができる。本当に素敵なものは、欲しいと思っていないところにある。

それはそれとして、欲しいもの、所有していない今の自分が名指しで手に入れたいと言えるものは、なんだろう。あ、サブモニター欲しいな。今はノートパソコンと追加モニターの2枚体制で制作をしているけれど、もう一枚欲しい。でもゲーム開発をしていたら、何枚あっても「もう一枚」と欲しくなるんだろうな。それでいうと、身も蓋もないが素晴らしい性能のパソコンが欲しい。このノートパソコンはスペック的な期待には応えてくれているけれど、たまにブオーって熱くうるさくなり、それがストレスに感じる。家も欲しい。今住んでいる家も、たまにブオーってなる。ストレスだ。一人で暮らせる家、欲しい。あと一人暮らしの生活費と、奨学金返済や国民年金に充てられるだけの、お金……。

どれもファミマには無い。ファミマに金置いてあったらいいのにな~。あ、あるのか。あー。なるほど。

『ワンダンス』全巻欲しい? でも、欲しいっちゃ欲しいというだけだ。この程度の切実さでいいなら、ボウガンだって欲しいし、七輪も欲しいし、トランシーバーも欲しい。風見鶏も欲しい。竹林も欲しい。鉋(かんな)も欲しい。道路標識も全種類欲しい。三つ子の老婆も欲しい。子供と倉庫も欲しい。でもこれらは、想像した時点でもう手に入れたようなものだ。実際に手にしたら「こんなものか」と満足してすぐに要らなくなるだろうな。うーん……欲しいものについて考えるのって、面白くないな。モニターもパソコンも家もお金も言うてるだけで、要らないといえば要らないのだ。今手に持ってるホットはちみずゆずについて考えるほうが、よっぽど楽しいかもです。

など書いていたら急に欲しいもの、というか見たい映画を思いついた。昨日オモコロチャンネルでおすすめされていた『王国(あるいはその家について)』だ。めちゃくちゃ面白そうだ。見たい。30日に岡山で復刻上映されるらしい。岡山には、叔父夫婦が住んでいる。泊めてもらえるかもしれない。僕は叔父に「30日に泊めてもらえませんか?」とLINEしてみた。

帰宅した。ユメギドのSteamページが審査通過したので、宣伝ツイートをした。

こういう投稿をしたあとは決まって反応や数字などが気になり、緊張したり落ち込んだりしてしまう。今日はもうTwitterを見ないことにしよう。

予定を考えた。30日に岡山に行く可能性がきざしている。叔父にはなぜか既読無視された。交通費どうしよう? お金がないんだ。

祖母に「どうしても岡山の[叔父]ちゃん家に泊まりたいんだけど、交通費欲しいと頼んだら、おばあちゃん、くれたりします?」を上目遣いをした。うだうだ言われたのち「まあ、あげなくもないけど」と言われた。これ、愛か? 事情を訊かれたので映画のことを話したら「その映画館、どこ?」「岡山市北区だって」「それじゃあ、[叔父]の住んでる市からだと車で1時間以上かかるわよ。意味ないわよ。近場の安いホテル泊まったほうがいいわよ」と言われた。そっか、単に岡山に住んでると言っても、住んでいる市が違えば全然アクセスできないのか。僕は反省した。都民が陥りがちなアンコンシャス・バイアスだった。

僕は祖母に「でもそうしたら、僕が[叔父]ちゃん達と会って親睦するというイベントがなくなって単に映画を見るためだけに岡山に行くことになるから、おばあちゃんが僕に交通費を拠出してくれる口実がなくなってしまうんじゃない?」と訊いた。祖母は呆れた感じで笑って「会うとか会わないとかいいわよ、あげるわよ」と言った。やった! これ、愛です! 愛を検知しました。

というわけで、30日に岡山に行くかもしれない。

え?

俺って、体調管理のために遠出はしないと決めたんじゃなかったっけ? そのポリシーはどうすんだ。30日ってったら、ユメギドの開発を放っていくことになるんじゃないか。31日に完成させるつもりではなかったのか。いろいろと急だ。せっかく丹念に生活リズムを作っているところじゃないの。友達の誘いも断ってさ。こんな時に弾丸で岡山に行ったら、

はて、

俺、まだ赤ちゃんかもしれねえ。

あと、今、複数の人と同時並行で真面目な連絡をとっていて、諸々の感情が渋滞している。パニックパニック。パニックになるのはよくない。すぐ疲労につながり、鬱になるからだ。今日作業をするために、昨日はあえてしっかり休んだんじゃないか。でもその「昨日」を回収することに躍起になる思考も、固執すると危ない。

落ち着こう。

いったん保留しよう。晩御飯を食べることにした。

「晩御飯を食べることにした」と書いてから、何もしていない。30分経った。晩御飯を食べることにした。パソコンを、スリープ。

パートナーと通話させてもらった。そのあいだに渋滞していた諸々の連絡を終えて、整理することができた。30日の岡山は、行かないことにした! 今は落ち着いた毎日を過ごすことが第一優先だ。映画は諦める。きっとまたいつか、どこかで上映されるだろう。僕がこの手の衝動的な計画を思い留まることができたのは、なかなか珍しいことだ。確かな成長だ。叔父と祖母に「やっぱり岡山に行くのやめるね」と伝え、謝った。

その後また、硬直をしていました。つらい思考が循環して、ストレスに心を占領された。4時間。動けない自分に絶望して、もっと動けなくなる。袋小路で、無言で叫ぶ。こんなろくでもない脳みそ。

今日はもうだめかと思って睡眠導入剤等々を飲んだ。しかしその後、全裸でシャワーを浴びていたら、ふとできる気がした。1ミリでもやろうと思った。僕は体を拭いて、自室に戻って、Unityを立ち上げた。

TOKYOで、やる。

久しぶりにAudacityを使って、録音してきたトイレ音声のホワイトノイズ除去をおこなった。AuditionよりもAudacityの方がいいときってある気がする。

トイレの遷移を作れた。素朴だ。でも好きです。

遷移時の演出画面を作ろうと思っていて、上下左右にループできるテクスチャを作ってそのタイリングを試みているが、まだ途中段階。なんかずれているし、音も含め調整が必要です。

今日はここまでにする。

3時間ほどしか作業出来なかったので、当然ながらタスクはさらにキャリーオーバーした。でも何もできなかった昨日とは違い、今日はほんの少しだけど進捗を作れた。素敵です。これができた自分に胸を張れる。今日一日は成功体験に数える。後ろ倒しの影響で「1stゴリゴリ」という謎のタスクが追いやられて縮んでいるのが恐ろしい。ゴリゴリは、爆発力を秘めている気がする。学校のレポートもそろそろ書かないとなあ。

毎日自分のことで一喜一憂するの、飽きてきた。いい加減、本読みてえよおー。小説を、読みてえよ。トロヤが、日に日に鮮度を失っていくのを感じるよ。

寝よう。

早くユメギドをプレイしたい。