愛・誠実ジャム
ふいに寝たりして、寝ることにUNZARIしてきた。

カシューナッツ&フルーツの小袋セットを買ったけれど、好きなのに全然食べることがない。キッチンに置いてて視界に入らないせいだと思って、部屋中にサブリミナル的に配置してみた。ミッケみたいに置いておいて、見つけたら食べる。
「今日こそ銭湯に行くぞ」と思って寝そべっていたら、一日が終わりそうになった。銭湯のために立ち上がることを渋り続けていたため、湯上がりにとろうと考えていた食事や、その後にやろうと考えた開発も、渋滞して取りかかれなかった。空腹だ。
このまま銭湯に行くぞと思い続けていたら何もできずに終わっちゃうと考えて、銭湯に行くのをやめることにした。というか、自分はもう銭湯に飽きているような気がしてきた。脚の痛みをケアするために湯に浸かるという発想がいかにも人間っぽくて魅力的に感じたため、昨日はそのフットワークで銭湯に行くことができた。しかしその一過性の熱は冷め、今日の僕にとっては「銭湯に行くぞ」は「銭湯に行く(べきだ)ぞ)」(野原しんのすけ?)という不自然なワーキングタスクに成り果てていたっぽかった。気づくのが遅かった。そういえば僕は人間じゃなかった。
立ち上がって「銭湯に行くのはやめることにする」とパートナーに言ったら「銭湯に行くのが嫌? 外に出るのが嫌?」と訊かれた。僕はどっちだかしばらく考えて、前者と答えた。するとパートナーが「あそう、じゃあ、でも、まあ、」と言った。彼に何を含んだのか尋ねてみたら「銭湯に行くついでに夕食の惣菜を買ってきてもらえたらと思ってたんだけど」と言われた。僕は「ああそれなら買ってくるよ」と言った。パートナーはありがとうと言って僕に一万円札を渡して、トイレに行った。ソファのうえで、僕は一万円札を見て、ウワーっと思った。後者だったかもしれなかった。トイレから戻ってきたパートナーに「ごめん、やっぱ買いに行けないかも」と言って、一万円札を返却した。パートナーは「あそう、わかりました」と言ってお金を戻した。
僕は落ち込み、また寝そべった。「あそう、わかりました」と言ったときのパートナーの表情と動きは、諦めがあった。僕は彼に見限られてこの家を追い出される想定をしてしまいそうになり、気分を立て直すためにイヤホンをつけて瞑想に集中した。彼の元ですら僕は誠実さと健康と愛のフィードバックを返していられないなら、次に僕はどこでどうやって生きればいいんだろう、などと考えては、そんなこと今考えることじゃないと思い直した。そのような循環思考を続けていると、眠りに落ちるときのような認知シャッフル状態(意識と無意識の狭間で空想的な連想ゲームが自動で行われている状態)に入った。ほよよーんとして、周りを襞で囲まれて、それはチェーンソーのように振動しながら僕をもみくちゃにした。僕は今から寝るのか? と思った。
本当に寝た。2時くらいに、起きたらパートナーが来ていて、寝ようとしていた。彼は夕食のため僕が目覚めるのを待っていたが、いつまで経っても起きてこないので自分で野菜炒めを作って食べたらしい。「寝てばっかでごめんね。惣菜買いに行くって言ったのに買いに行かないって言ってごめんね。まじかこいつって思ったよな?」「ちょっと思った。でも慣れてるし。そんなに気にしないで」と言ってくれた。
僕は、「昔僕に『トロヤくんは一生懸命で、それが素敵だよね』と言ってくれたよね? だが最近の僕は一生懸命であることをやめているよな。だからもしかしたら、あなたの中でトロヤの株価下がったか? と思ったんだけど」などとネチネチと、自己嫌悪を利用した慰撫のロールプレイをパートナーに対して求めた。彼は「トロヤくんはトロヤくんだよ」と言った。「それって良い意味?」と訊いたらそうだよと言われた。
起きて、一人でボージャック・ホースマンを見ながらご飯食べた。

薬飲んだ。また寝るまではスプラトゥーン3をしていた。
ドライブワイパーの熟練度が⭐︎4になったのでバケットスロッシャーに持ち替えた。起きてきたパートナーにそのことを伝えたら「でもなにかしら5にしないとね」と言われた。そう、高レートを目指すなら何か一つのブキを決めてその立ち回りやキャラコンを究めるべきなのだけれど、僕は同じブキを持ち続けることができない。どれも⭐︎4になったら、持ち替えてしまう。僕自身、なにか相棒を決めないとという意識はある。でもどのブキも一長一短で魅力的だから、コイツと一生添い遂げるのか? と、蛙化現象っていうのか? 違うか? 思うと、尻込みして持ち替えてしまう。姉は最近スプラを始めたが、もうパブロで⭐︎5に達したらしい。特定のブキで積み上げた勝利数の値で言うと、もう僕を上回っているのだ。
スプラのことでそんな悩まなくていいか。いや、スプラのことで悩むのが楽しいんだろうな。それが楽だから。いったん、ドライブワイパーと結婚することにした。
明日はゲーム開発しよう。それ以外のことは考えない。