放てば放つほど減っていく類の言葉
23時に起きた。
玉ねぎを切ったときの目にしみる成分が苦手で、切ってもらっている。そのときはたいてい別室に避難するのだけれど、今日はあえて避難せずリングフィットアドベンチャーをやってみた。すみません、説明不足ですよね、あのなんか昔テレビで、割り箸を口に咥えながら切ると涙が出ないというトリビアを見た、見て、割り箸を咥えていると、唾液の分泌が優先されて涙が出ないらしい。でね、その応用で、パートナーが玉ねぎを切っている間は僕はリングフィット・アドベンチャーをしていれば、運動により汗を流す代謝機能のほうが優先されて、辛くないんじゃないかなと……まあなんだ、思いついた。
それにしても↑って涙を止めるための理屈に見えるけれど、僕が解消したいのは涙が出ることというより、目がしみて痛むことだ。そっちは、苦痛のほうは、この作戦カバーできているのか?

リングフィットにも玉ねぎで困ってる人がいた。わかる。硫化アリルという成分が目にしみるらしい。お前もだけど、なぜみんな涙が出ることに悩んでいる。涙は出しておけばいいだろ。
実際にリングフィットで運動をしながら切ってもらったところ、痛くなかった。でも今日はカレーライスだったから、薄切りだったから。みじん切りでも通用するかはまだ。後日。
そういえば広末涼子さんが双極性感情障害の診断を受けたことを公表していた。双極性感情障害、双極性障害、双極症などと呼びかたがあるが、同じものだ。双極性障害はかつて「躁うつ病」と言われたように、躁の状態とうつの状態を繰り返す。こっちのけんとさんも双極性障害の診断を受けたことを公表している。
「躁うつ病」という呼び名は誤解を避けるために今は使われていない。躁うつ病というと、うつ病の派生みたいに捉えられてしまいかねないからだ。症状こそ似ていれど、双極性障害とうつ病は別物のカテゴリーとして認識したほうがよいとされていて、効く薬や療法の種類も変わる。抗うつ薬は双極性障害患者には処方しないことが多い(躁転などで、自殺リスクが高まる)。うつ病は多くが投薬やカウンセリング、環境調整などを通して回復を目指すものだけれど、双極性障害は慢性疾患なので、治すというより「一生付き合っていく」ものだ。

クラインの壺をどうにかしようとしていたメモ(どうにもならなかった)。
7:46。
今日は昼間にパートナーと、キーボードを見に街に出かけようと予定を立てている。ついでに実家に寄って、キャリアの払込票を取りに行きたい。祖母やおばあちゃんに坊主頭を見せるとするか。祖母やおばあちゃんじゃなくて、猫や祖母。書き間違えた。
パートナーは今は寝ている。僕は授業がある明後日のために睡眠リズムを調整すると決めているから、今は寝てはならない。目標としては、18時までは耐える。
作業するか。
できなかった。でもパソコンを開いてDiscordの作業チャンネルに接続し、10分は向き合ったので、よいとした。
鈴木結生『ゲーテはすべてを言った』読み終わった。ものすごいよかった。呆然としてしまったな。異様におもしろく「収束」していく展開があって、ワハハみたいな感じで終わったりしていくんだけど、その流れも挑発だと感じた。内部でファウストの批評が常にちらついて、目を光らせていた。背後を見せない小説だった。
『読んでない本について堂々と語る方法』を思い出した。やっぱり小説の形式で書かれてることの意味はでかいなーと思った。物語として読まないと浸透しないことってある。物語の後ろに構築された緻密で隙のない思想に、作者の狂いの発露に読みを合わせながら触れていく感じ。

ルンバかけち。パートナーが起きたので、出かけることにした。その前にコーヒー飲んだ。床はルンバが走っていたので、僕はソファの上、パートナーはそのソファの手すりの上に、漂流したように腰掛けて、コーヒーを飲んだ。
歩いた(すこし険悪なムードになった)。
電器屋で、パートナーがキーボードのキャップを外す器具を買った。ピアノコーナーで、僕が曲のメロディを弾いて、パートナーに何の曲か当ててもらうゲームをした。monoのエンディングとかGet Wildを弾いた。

イタリア料理店で、プロシュートという生ハムを食べた。プロシュート(prosciutto)ってハムの名前だったんだ! 僕はジョジョ5部のプロシュートの弟分の名前がどうしても思い出せなかったが、電波が通じなかったので調べられなかった。パートナーに段階的にヒントを出してもらった。「◯ッシだよ」まで教えてもらったところでペッシだと思い出した。ペッシ(pesci)はイタリア語で魚という意味らしい。

今日トポロジーについて調べすぎて、ピザ窯もクラインの壺に見えた。クソーどうにかしたくなってくる。
電波を通じさせるため、払込票を取りに実家へ向かった。すれ違う人々がみんな変な顔に見えた。疲れてるかも。でも本当に、恐ろしいくらいみんな、変な顔だった。犬だけが端正さを保っていた。
実家では、祖母に「あんた、人相悪いわぁ」「頬がこけすぎよ」などと言われた。
すぐに眠れた。たまに帰ると、実家も落ち着いた。掛け布団が好きだ。あと首を置くのに丁度良い熊のクッションもある。これ持っていこうかな。猫が出てこなかったので、明日見る。