トロヤマイデフォルトモードネットワーク

2025 - 06 - 06

7時くらいに起きた。宇宙空間ではボールペンは使えないが、サインペンは使える。サインペンは毛細管現象でインクを供給するので、重力に依存しないからだ。宇宙飛行士はサインペンを携行する。

スマホを持たずに散歩した。この前川原で1時間くらいスマホいじってしまった反省を受けて。再発を防止。想像を創造するミライへ。

自分はいつも歩いていると写真をぱしゃぱしゃ撮っていたので、スマホ無しで歩くとそれができずさぞつらかろうと思っていたけれど、いざやってみると何ということはなかった。いつもは「電線が交差している」とか「パイプが曲がっている」とか、そういった森羅万象にいちいち目を輝かせていたけれど、今日は半目で何も見ず、何も考えず、歩くことに集中した。

日常風景を歩きながら、目に留まるオブジェクトのひとつひとつから「ふふっ」と思うようなhumorを見出す目つきは、ある種のエッセイスト的な美徳のひとつとしてあると思うけれど、あれはあれで認知エネルギーを割いているわけだから、そのぶん疲れている。天然でそうなる人(トロヤなど)は、エッセイストじゃないなら意識的に調整して、実行機能を温存することを考えてもいいかもしれないな。

実際、今日の散歩はいつもよりなんだか疲れが少なかった気がする。スマホを捨てて町へ出よう。

公園で目を瞑っていたら、近くの子供達がたぶん僕のことを指して「あの人寝てるのかな?」「寝てないよ。考え事してるんだよ」「風に願い事でもしてるんじゃない?」と言った。してないよ。風に願い事とか大人のいるとこで言わないほうがいいよ。ツイートされるぞ。

帰宅した。

胸が痛い! 脈拍がとても早い。息を吐くと筋肉が減る。歩けない。なんだなんだこれ、急に死にそうになってきた。熱を測ると36.9度だった。微熱。

この流れ、以前にもあったな。どうやら僕は、急に朝型のリズムにすると自律神経失調症的な感じで不整脈ぎみになるっぽい。祖母はよく貧血で倒れていたから、遺伝子的には受け継いでいてもおかしくない。

もう寝るっきゃないと思って横になってみたのだけれど、動悸が激しくてピアノの発表会前みたいな緊張状態が続いて、眠れなかった。発表会の前日は眠れないものだ。

吐き気と空腹感も同時にやってきた。這いながらリビングに行って、炊飯器のボタンを押した。ChatGPTに貧血のときは何摂ればいいと尋ねたら「ビタミン、鉄分」と言われたので、それっぽいものを探した。牛乳を飲んで、チョコレートを食べた。「ビタミンビタミン」と言いながら冷蔵庫を調べたらリンゴがあったので齧った。

食べている最中に爆裂な腰痛に襲われて、お食事処じゃなくなった。ちょうど米が炊けたけど、食べることができなかった。半齧りのリンゴも放置して、再びベッドに横になった。

呼吸もしづらく、意識が朦朧とした。でももうちょい集中すれば眠れる気がする。

この前パートナーと喧嘩した日も腰が痛くなったことを思い出した。あの日の動悸の感覚は覚えている。僕は、血行が悪くなると腰の痛みが出てくるみたいだ。なんだか、自分の身体の仕組みがわかってきた気がする。貧血は鉄分の不足が関係している。ADHDはドパミンの生成を担う鉄分が元来不足しがちだ。昔から鎖骨がミミズが這うように気持ちが悪かったことやおねしょが治らなかったのも、鉄分やドパミン不足が大いにかかわっている。

簡単な因果関係で説明できるわけでもないと思うけれど、身体のコンディションをこうして繋げて考えられると、面白いし、対策を考えられるな。探偵がボードにピンで留めた無数の手がかりを、紐でつなげていくようだ。鉄分のサプリとか飲んで、あとは血行を意識して風呂に入るとか、してみるといいかもなぁ。

寝た。ぽっくり。

なんもしてねえな。したことといえば、滞納してたカウンセリングの料金支払いをしたのと、あとなんか衝動で”会”に入会しちゃった。もう後悔してる。会費の月額料がしっかり重たい。今月中に退会しよう。

4時間ほど寝て、目が覚めた。

なんもしていないだけでも自分を褒めたくはある。自身の問題をうまく解決できない事態が続くと、人は鬱になる。あるいは、鬱に陥るのを恐れて依存(本来の問題を避け、短期的な快楽を回して課題解決と同じ感覚を得ようとすること)に走る。

今日の僕はまあ、本来の問題を解決するのがまったくできてないのだけれど、でもむやみに鬱に陥らないように工夫して休めたから、よい。依存的なことも、あわ、いや衝動で”会”に入会しちゃったのは明らかに行為依存のそれだが、数ある依存行為のなかでは、ま、まし。以前のダンス教室みたいに、知らぬまに月謝を吸われてしまわないよう退会手続きは忘れずにしないとな。

これを褒めるのは無理があるか。まあ僕が褒めてくれなくても、勝手に生きていくぞ。生きてるだけで、生きてるんだよ。