仮定法現在

2025 - 08 - 10

15時に起きた。今日は可能ならyさんの家に遊びに行って彼のパートナーと一緒に三人でマリオカートをする予定だったけれど、パートナーさんが曰く「My face has swollen.(顔が腫れている)」と体調が悪かったそうなので、遊びに行くのは中止になった。

代わりに夜、yさんとオンラインで遊ぼうということになった。21時に約束した。眠かったので寝た。目覚めたら21時まで作業しようかな。

起きたら20時50分だった。作業できず。Discordを繋げた。

yさんと喋りながら、マリオカートワールドとスプラトゥーン3をやった。『光が死んだ夏』いいよねという話とかした。あとは、休みの日はいつ、みたいな話。スプラの試合中に、敵のスミナガシートが放たれたときにyさんが「スクリーンが流れてきた」とつぶやいていて面白かった。yさんは英語版でゲームを遊んでいる。スミナガシートは英語では”Splattercolor Screen”と言うらしい。

スプラ用語の英語版は、英語ならではの語呂合わせがあったりして面白い。調べたら、デコイチラシは”Super Chump”というみたい。これは chump(だます) という意味でデコイそのものを表しているだけでなく、同時に”Super Jump”のもじりにもなっている。デコイは着地点にスーパージャンプと同じマーカーを作って敵を騙すことにかけているのだ。

yさんに『マッドマックス怒りのデスロード』が好きですと話したら、「僕は最近『ボーイズ・イン・ザ・バンド』を見て面白かったです」と言われた。

通話終了後、パスタを食べながらNetflixでそれを見てみた。

『ボーイズ・イン・ザ・バンド』めっちゃ面白かった。1968年のニューヨーク。主人公はゲイで、ゲイの友人6人集め、ゲイだけの誕生日パーティーを開く。しかしそこにひょんなことから大学時代の友人が一人、ゲイパーティーであることを知らずに参加してくる……という話。

yさんに感想語り。

ゲイがノンケ物ジャンルに一定の執着を持ちがちなのは、ゲイの人々がある種のホモフォビアを持っていることが少なくないからなのだと思う。ストレートはそもそもホモセクシュアルの存在について考えもしない。対してゲイはホモセクシュアルというものをつねに意識して生きているわけで、その自意識と社会の要請する「男らしさ」のモデルの摩擦にあてられて、自分の「ゲイっぽさ」に自己嫌悪を感じる。それゆえ、対照的な「男らしさ」に対し、高嶺の花のような憧れをおぼえる。

ゲイ専用マッチングアプリのプロフィールには「ほげてる(=ゲイっぽい見た目や仕草をしている)人は苦手です」という定型文がある。あと「普段はノンケ生活(=異性愛者のような振る舞いの生活)してます」という変なアピール文もよく見た。ゲイの恋愛市場は「ゲイっぽくないほどモテる」という捻れた自己否定構造が根底にあるので、『ボーイズ・イン・ザ・バンド』の主人公のような詰まった人格に達してしまった中年の存在はリアルに感じられた。1968年はもっとガチだっただろうけれど。

ロイヤル英文法の勉強した。気まぐれで読み始めただけなのに、なんか面白くて続いている。今日は第4章「助動詞」。”People will talk.”で「人はうわさをするものだ」になる。習性や性質を表す will というのがあるらしい。

“They demanded that Japan increase motor vehicle imports from the United States.(彼らは日本が米国からの自動車の輸入を増やすよう要求した)”

require, suggest, insist, demandなど、要求や提案の表現に続くthat節の中身は、仮定法現在で書く。仮定法現在ってやばい。そんなのあったっけ? 仮定法現在は、三単現でも-sをつけない。だから”Japan increase”になる。”Japan should increase”も可。

あと、lest(〜しないように)という接続詞があることを初めて知った。こんなの高校で習った記憶ない。↑と同様、lestに続く従属節は、仮定法現在で書く。”Margaret glanced away lest he see the accusation in her eyes.(マーガレットは、自分の目に非難の色があるのを彼に気づかれないように、目をそらした)”。”he sees”じゃなくて”he see”。

ああ〜!

アメリカ産ノベルゲームやった。本で読んだ”might as well”がちょうど出てきて嬉しかった。

知らない単語が出るたびに、辞書で意味を調べる。一回調べても、次出てきた時にはもう忘れている。leanとgrinはそれぞれ5回、chuckle、snort、slouchは4回ずつ調べている。今も意味を思い出せない。英単語ってどれも字面似すぎ! 26文字は少ないよ。あれだったら自分、考えましょうか……? 追加で15文字くらい。

俗語や地元語っぽいものは、ChatGPTに訊く。

いわゆる「雄っぱい」にあたる”moobs”というスラングがあるらしい。辞書に載ってるわけない。

10:00。時間をもてあます。また変な時間になっちゃったなあ。書斎に寝そべって日記を書いていたら、パートナーから「ここ読んで」と森鴎外の『阿部一族』を渡された。殉死を決めた侍が、介錯の当日の朝、少し居眠りして、ご飯を食べて、それから家を出て死にに向かうというシーンだった。いいな。

次に「これも読んで」と漱石全集を渡された。夏目漱石の随筆『入社の辞』を読んだ。大学の教職を辞めて新聞社に入った漱石の、その時の思いというか、状況説明だった。夏目漱石いいなあ〜。ドライだ。僕は子供を見たときによく「ガキ。そうしていろ」と思うけれど、夏目漱石の精神的スタンスはこれに近いのかもと思った。夏目漱石を読む時期が来るかも。

最近、ゲームやること、映画やアニメ見ること、本読むことが、いちいち楽しくてたまらぬ。とっかかりに抵抗を感じることも少なくなってきた。自分の時間を、穏やかに過ごす方法が身についてきたように思う。

あとはゲーム開発作業なんだけれどね。最近はできないことに気を揉んで、気分が暗くなることは減った。ただ、できてはいない。コワーキングスペースが空いてない時間帯も動くようにしないと、まともな進捗を作れないな。夜中に目覚めて、朝の開館時刻までは時間を潰して過ごすみたいなのは、今のところ失策っぽい。僕が作業に取りかかれるのは、起床後すぐしかない。まだ寝ぼけ眼で気づいてないうちに、作業環境に入る必要がある。その時を逸して、意識がはっきりしてくると、意識自体の締め付けを紛らわすことしか考えられなくなって、できることが限られてくる。作業開始へのとっかかりが、ぐんと遠のく。

そういえばこのサイトの各所にあるロゴの色味を、動くグラデーションにしてみた。気分。曜日によって色の組み合わせが変わるようにしてみたのだけれど、ちゃんと反映されているかな。CSSのことがどうしても好きになれない。だるい木構造が増えてゆくばかりで、どこがどう影響しあっているか追いかけきれない。Devツールを見ながら原因を究明する作業も嫌い。

なんだか雑談が続くのだけど、もしかして今Blueskyって流行っている? たまに見ると、タイムライン英語で喋っている人が多い。聞くことには、欧米圏のクリエイターなどはBlueskyに完全移住してもうてるケースが結構多いみたいだ。Death the Guitarも海外志向のゲームではあるし、僕もBlueskyは英語の宣伝アカウントとして運用するようにしてみようかなあ。などと考えている。考えるだけで、結局は放置しておしまいになりがちなんだが。

宣伝するためにはゲームを作らないといけないんだった。宣伝するためにゲーム作ってるわけじゃねえけど!