笑えないこと

2025 - 08 - 19

11時に起きた。

今日は歯科で前歯の手術があった。根尖性歯周炎という病。歯茎内部の前歯の根本が膿んでいる。それの治療。通常は歯のなかの管に機材? を通すことによって根本の炎症部を消毒するのだが、僕は不明の原因によって前歯のなかに管がないので、代わりに歯茎を切開して外科的にやる。

出発まで、ルンバかけたり、ぼーっとしたりして過ごした。

自転車を漕いでクリニックに行った。すぐに治療椅子に座らされて、背もたれが倒れた。ヒヒーン。嫌すぎて馬になっちゃった。とにかく僕は、これから加えられるすべての感覚を感じようと決めた。

前回とは違って、今回は初めから広く深くまで麻酔注射を入れられた。前は切開を進めるたびに痛くなって、麻酔を入れなおすということを何度も繰り返したから。

っごり……っごり……っごり……。麻酔は痛みを忘れさせてくれるけれど、加えられている力は隠してくれない。確実に、強い力で、先生の腕っぷしが、僕の歯茎を押している。それがわかる。なぜなら僕はずっと首に同じだけの反発力をこめて、頭の位置を維持していたから。

結局痛みはあった。辛かった。炎症しているところは酸性の汁が溜まっているから、アルカリ性の麻酔液は中和されて効果が弱まるんだって。それと、人によって体質的に麻酔が効きにくいとかもあるらしい。途中先生に「なかなか麻酔が効かないね……ちょっと頑張れる?」と言われた。僕は頑張れますと言って、しばらく麻酔のあまり効いていないエリアを掘られるのを耐えていた。「アーアーアーアーアー! 頑張れます」と言ったら「いや、そんな叫ぶくらいの(痛み)は、(麻酔)入れたほうがいいね」と言われた。お恥ずかしい。結局、麻酔を合計で7回入れられた。

先生が途中「すみません、15Cもう一本ください」「ごめん15Cもう一本くれる?」などとスタッフさんに言っていた。15Cがそんなに必要だったのか。

帰ってから調べたら、こんな形のメスの型番だった。買おうかな。

切られている最中に一度「ちょっと調整しますね」と言われ、部分的に縫合された。途中で縫うこともあるんだ。

治療は無事終わった! 目を覆っていた布が取られる前に、顎や首元が丹念に拭かれた。「血がついているんですか?」と訊いたら「どうしてもね」と言われた。

90分。難しいオペだったけれど、目標達成できたらしい。先生に深く感謝した。あとは、菌が残っていて再発してしまわないことを祈るしかない。次再発したら抜歯だ(ヒヒーン)。

薬局で抗生剤と痛み止めをもらって、そのあとBluetoothスピーカーを取りに実家に寄った。自動車センター封筒が届いていて、中には一年間無事故無違反の証明書みたいなのが入っていた。運転してねえからな。もう初心者マークつけなくていいのか。

自転車を漕いで帰宅。さっそく歯が痛くて、何も考えられない。唇を持ち上げて縫合されたところを見てみると、黒くごちゃごちゃした塊から血が垂れていて気持ち悪かった。あと、笑うことができなくなった。顔を笑顔にすると、縫合部が左右の表情筋に引っ張られて、めっちゃ痛い。パートナーが「僕がトロヤくんの代わりに笑ってあげるよ」と言った。「とよ姫」という名前の力士、と僕が言ったら、パートナーはグフフフフフと笑った。

NHKスペシャルで古代エジプト文明特集を見た。ピラミッドってやばすぎ。紀元前3000年くらいに、あんな巨大な建築が行われた。ゼロも無い数学で、紙でもないパピルスに書きつけて、壮大な計画を立案して実行した。ソクラテスよりもずっとずっと前の話だ。やっぱりエジプトに行きたい。ピラミッドはやばすぎ。

藤田一照・山下良道の『アップデートする仏教』を読み終わった。面白かった。次はこの二人と永井均が鼎談した『〈仏教3.0〉を哲学する』を読みたいな。永井均が仏教に、一体どんなコメントを加えるという。絶対に話噛み合わないですよね。

今日はへとへとだ。寝よう。

寝る前に、コメディアン時代のゼレンスキーが陰茎でピアノを演奏するショーの動画をなんとなく見返した。あれ、音源に合わせて腰を動かしているだけで実際には弾いてないな。それってぜんぜん面白くないのでは。本当に弾いたほうが絶対良いのに。

寝よ。。。